WHITESOFT 『ギャングスタ・アルカディア』

 続編とFDの間くらい。前作ではちょっとしたスパイスでしかなかった"ループ"とその周りの世界設定をそのエピローグで仄めかしてからの続編で、そのループの是非を問うという動機をごちゃごちゃやる過程の中に、"ループのある世界"の人たち特有の価値観を浮かび上がらせる。まあ前作で熱く語り合っていたキャラ達が、暗黙裏に共有していた世界観、価値観みたいのが実は全然変なものだったんだ、っていうのをびっくりするためのシナリオなので、そのために語られる新たなエピソードが後付けに見えてしまうのもやむなし。まあその上で、「外側からの上から目線」、デウスエクスマキナを世界内部(の価値観)に取り込んでしまう力業みたいのは、なんというか、そういうのもあるんだろうけど、みたいな気持ち。それすら反語なのかしらん。新規CGの絵が荒れてる(つか一部ミヤスリサ絵じゃないとか言われてる)、シャールカの気の抜けた声の演技が良かった。

ギャングスタ・アルカディア~ヒッパルコスの天使~ 初回版

ギャングスタ・アルカディア~ヒッパルコスの天使~ 初回版