-140702

  • せみなー
    • なんか、アメリカで出てた国際会議が、ものすごいでかいホールでやってたんだけど、そこの音響がめちゃめちゃ良くてな。Alexander Hall (Princeton University) - Wikipediaね。普段は主にクラシック音楽とかやるとこなんだけど、音響が良すぎて、2階席にいるとなんつうのかな、前の言葉の残響と次の言葉が重なって、俺のリスニング能力だと普通のスピードの英語を聞き取るのにわりと苦労する感じだったんだ。そんで日本に戻ってきて、1つの教室でセミナーを聞くじゃん、英語、ちょう聞きやすいと思って。
    • なんか、「アリスとボブはワームホールを通じてなら出会えるけれど、そうしたら2人はもうブラックホールから出られない」という話を聞いて、「なるほど、セカイ系以降にちょっと流行ったあんな感じね。わりと好み」と頷いた。俺がブラックホール屋であったら、新しいものを思いつくたびに「以後これをマヨイガと呼ぶ」「この量を適応係数と呼ぶ」などとしていたことであろう。あまり概念的な話のない場の理論屋で良かったと思うのだ。kuwabarakuwabara.
  • 論文読み
    • 色々あって、ちょっと保留してた分野の計算を読んでいる。算数レベルのことが大好きな人間なので、ちゃんと計算で読まないと何も分かった気になれないのである。

 アメリカからの帰国日、現地の6/28でしたかね。その日の昼過ぎに、用務先のプリンストンから2時間くらいのとこのニューヨークはJFK空港から帰る予定だったんですけど。まあこの時間なら国際線で3時間前に着くとしても余裕あるだろと思って予約を取ってから乗換案内を見たら、概ね大丈夫なんだけど、なんだ、プリンストン大学からプリンストンの駅に行くまでの1駅5kmだけ、土曜の始発が9時過ぎで、それに乗っては間に合わないということが分かって。まあでも、5kmなら徒歩圏内じゃん。大体いつもコミケの時にとるホテルから国際展示場までが5kmくらいだから、まだ見ぬエロ同人さえあれば俺は毎朝3日連続でもそのくらいは歩けることが証明されている。エロスなのです。いいですか、月末の金曜日はエロゲの発売日、俺のメールボックスには既にソフマップで予約してたエロゲの不在再配達のお知らせが入っているのです。『恋がさくころ桜どき』、これを目指せば今回も俺は帰れるはずだろうと。そう思ってたんです。
 ちょっとそれが不安になったのが帰りの数日前で、google mapの衛星写真で歩く経路を見ると、なんか1本、両側3車線ずつの太い道路を越えなくちゃいけないらしい。アメリカの幹線道路を徒歩で渡るというのは、さすがに死ぬ。エロ同人を腹巻きの下に備えておいても死ぬ。薄いからね……700円とかすんのに……。しょうがねえ、タクシーを呼ぶかと。大体相場は20ドルくらいらしい、この太い道路を渡るのに20ドルか−? ちょっと諦めてたんだけど、なんかねえ、その前の週の日曜、俺が他の人と連れ立ってニューヨークに観光に行った日、その日の朝に、日本人のとあるポスドクの人がやっぱり朝早くに電車に乗るのに歩いて行ったらしくて、その人に聞くと、1本隣の道路を歩いて行けば、ロータリーを色々かわさないといけないけど、そうするとその太い道路に関しては橋があって渡れる、ということらしい。それも衛星写真で確認すると確かにそうなっている。それだと、分離帯も使えば、一度にかわす車線の数が最大で3本までに抑えられる。でもその人曰く、歩くのはお勧めはしないと。帰りの日はスーツケースも引いていくことだし。やっぱタクシーなのか。
 タクシーねえ、なんか、あんまいい思い出がないわけ。これ、ちょっとアレ過ぎて当時ブログにも書かなかったんだけど、3年前にプリンストンに来た時、この時は他大の同級生と2人だったんだけど、まずJFK空港で無許可タクシーに乗せられて200ドルを脅し取られて、ニューヨークからプリンストンまでの電車はなぜかプリンストン駅に止まらなくて訳分からんままトレントンってとこから折り返し、もうタクシー怖いしプリンストン駅からホテルまでバスで近くまで行って歩こうってなった時にはバスの運転手やら色んな人に聞いてもそのホテルが分からず漠然と方角だけで車道の路側帯を歩いてたら案の定迷い、最終的には迷い込んだ謎の施設の人に電話でタクシーを呼んでもらったらほんの1,2分のとこまで20ドルかかりましたとさ、みたいなことがあったので、なんか、この辺の移動手段についてはちょっと苦手意識はあるわけ。まあでも、3年前に比べて俺はたいして進歩してないけど、google mapは大幅にアップデートしていますから。もう歩かなきゃいけない時には道も分かっている、でもまあ、一応タクシーを予約するかと。そんで、大学が推奨するタクシー会社の1つに、webページに予約フォームがあるとこがあって。電話、一応あるけど国際電話扱いで使いたくないから、これで予約しちゃおうと思って。帰る日の2日前の昼かな、その予約フォームを送信しました。「確認のメールか電話が行くから待っててね!」と表示される。待てど暮らせどその確認が来ない。夜にもう1度、同じ内容でその予約フォームを送信しました。「確認のメールか電話が行くから待っててね!」と表示される。待てど暮らせどその確認が来ない。次の日も丸一日その確認が来ない。その間に色々調べたら一応長距離バスでニューヨークに行けるということが分かるんだけど、それももう信用ならない。これは……土曜の朝というか日の出前、5kmを歩くことに……なるのか……。プリンストン駅から出る電車は始発が5:10で、あと6:10か7:14に乗れれば間に合う。6時過ぎのに乗るつもりで行くなら、出かけるのは5時前くらいですかね。
 朝2時に起きて、寮の同部屋のインド人を起こさないようにしながらパンを食い身支度をして、iPhoneのライトで忘れ物がないか確認して、その部屋を出たのが5時前だ。駅へ歩き出すその前に、まず大学の管理室に鍵を返しに行かないといけないんだ。それさあ、もう少し俺がコミュニケーション能力があれば、そのインド人に預けて一緒に返してもらえばいいんじゃないの……? まあいいや。その大学の小さい宿直小屋みたいなところに鍵を返しに行ったら、なんか黒人のオッサンが声をかけてきて。「駅に行くのか?」「いや、鍵を返しに来たんだけど」なんか、あまりに普通にいるから、大学の職員なのか? と思って普通に鍵を返す場所とか訊いてもいまいち要領を得ない。そんで分かったんだけど、この人はタクシードライバーで、この20分くらい前の4:40で予約を受けてプリンストン駅まで行く予定だったんだけど、その予約をしたやつが来ていないらしい。「お前ではないのか」「It's not meやで」んでまあ、この鍵を返す手順というのがよく分かんなくて、どっかポストにカードキーを入れておけって書いてあるんだけど、そのポストが見当たらない。スーツケースをその辺に一旦置いて、小屋の周りを探してたらそのオッサンと「でもお前はこれから駅まで行くんだろ」「せやで」「なんなら俺が送ったろ」「マジで」とか言ってたら、俺のスーツケースをオッサンがそそくさと車に持ってったらしくて、「ほら、ここに新聞受けあるから、ここに入れときゃいいだろ」「あ、これだ」「はいはい、はよ乗って」って案内された車が、明らかに個人の車。また……無許可タクシーではないのかこれは……? ちょうビビって、「え、待って待って、オッサン誰か待ってるんじゃないの?」「いやもう行く。はよ乗って」「マジかー」なんつって。またかー。俺死んだー。
 会議が終わってみんな帰る日の朝の5時前にプリンストン大学の構内の、寮の鍵を返すとこに待ってるってことは、本当に誰かが呼んだまともなタクシーの可能性はある、しかしどう見ても普通の車で料金メーターはない。これはぼられる……。と思って、走り出してわりとすぐに「で、いくらなん?」って訊いたら「せう゛んてぃん」って言われる。17ドル? 予算通りじゃん。むしろぼらないことにびっくりするよ……。あと、土曜の5時、歩くのに予定してた道を行ったんだけど、1台も他の車と擦れ違わなくて、「これはこれで歩けたな」とも思う。要は3年前のアレのせいで、俺は必要以上にビビりすぎ。普通に20ドル札渡しておしまい。7:14の電車に間に合うどころか、その始発の5:10に間に合う時間に着いちゃって、その後も乗り継ぎその他を1度も迷うことなく、首を傾げながらJFK空港に着いたのがもう8時くらい、なんなら俺の乗る飛行機の1本前の成田行きのチェックインに他の人が並んでて、俺の便のチェックインが始まるのに2,3時間くらいかかってんのね。することがない。ただでさえあんまりお店とかない空港なのに、3年前にも来てるからね。3年前に来たせいで、2年前にやった『ホワイトアルバム2』ってエロゲのあるEDに、一枚絵の背景が空港で「追いかけて来ちゃいました」「来ちゃいましたって……ここ……ニューヨークよー!」みたいなやつがあるんだけど、その背景見た瞬間に「ああ、JFK、NYまで追いかけたんだ」と気付く程度には覚えている。そこのマクドナルドの朝マックのまずさを覚えている。その辺の本屋にプレイボーイが売っているのも知っているし、プレイボーイが実際はたいしてエロくないのも知っている。俺が帰るのは、未知なるエロゲが待つ京都なのである。女の子と、恋をしよう。