-140217

  • 論文読み
    • なんか前に台湾に行ったときに、違う大学の全然違う分野の同級生と話してたら、なんか昔やってて途中で計算が駄目になった話の解がその分野では解かれているらしいと聞く、「え、運動方程式をフルで解いてんの?」「うん」「もしかしてエルミート多項式とかで開いてる?」「いや、なんか、ヤコビ関数とか使う」「マジで、ちょっとそれ、原論文教えて」「多分これかな……」って言って教わった論文を、3ヶ月放置後に読んでみるという。ざっと見てみるにmasslessのスペクトラムしか見てない、使ってる関数は初等の正則関数と、明らかにこれではない感がヤバいんだけど、3ヶ月も放置していただけに「やっぱアレ違うんだけど、もっかい調べ直してくれる……?」とは言いづらい状況。せめて2週間早く読んでればなー、諸用で伝言が頼めたのに。これ引用してるやつのどっかにあんのかなー。
  • 5つ目の話
    • もう計算してみても超ヤバくて終わってるし、まあ折良くこの話を振ってくれた先輩も京都に帰ってきた、話してみると「あれ? こんなセットアップだった? これ、補次元2じゃないからそもそも駄目だよ」とか言われて実にクソである。めんどくさいから後輩に「原理的にこれは局所化できるはずだけどやりたければやれば?」と計算ノート(他人が読むように書かれてない)と一緒に押しつけて全部忘れた。

 どうもこんにちは、鬼トレグレードSのcmizunaさんです。そう、土曜は合コンの幹事をやって日曜は女の子側の幹事たちとその反省会だったので連続プレイ日数が途切れちゃったんですけど(雑多な情報をいきなりぶつけ続けてびっくしさせるという面白テクニック)、ここ数週間くらい、3DSの『鬼トレ』っていうゲームをやってましてね。これ。

 何年か前に流行った脳トレの続編っぽいんだけど、ちょっとコンセプトが違っててね。なんというか、前のが老化防止でスピード重視のトレーニングが多かったのに比べて、今回は若い人向けということで、なんか各ミニゲームで5分を区切りにして、なんか一時記憶をガンガン使うきっついゲームを、一旦始めたら5分やめられないんだ。それを1日8種類やる。もうやりながら脳の内側をまさぐられてる感じがするくらい頭使う感じはあって、「う゛ぇえ……」とか呟きながらやるレベル。真姫ちゃんかわいいかきくけこ。まあやればやっただけスコアが伸びる感覚はあるし、あと今回の鬼トレは、結構他人との競争がモチベーションに出来るのね。3DSすれ違い通信でスコアの交換とか出来るし。まあだから、後輩辺りに買い与えて一緒にやったら面白いかとも思うんだけど、しかしね、ほら、ボクみたいな非コミュ小太りブサイククソオタク(なまぐさい)が今んとこ地球で呼吸を許されているのは、まあガリ勉でどうにかこうにか頭脳労働の出来るふりをしているおかげじゃないですか。そんなやつにこうやって、脳の機能をスコア化して後輩と比べる(多分負ける)なんてことしてご覧なさいな、まあ血は流れるでしょう。たぶん、"たかがゲーム"って言えない事態になると思うんだ。だからそれはしません。
 あ、でこの鬼トレ、そのきつい5分ミニゲームの他にも、もうちょっと軽めのミニゲームもあって。その、前作から引き継いできた反応速度のゲームとかは、苦行が10秒単位で終わったりするから楽。で、今回はその軽めのやつ側にある「陣取対局」というゲームを今から褒めます。クラニンのプレイ後アンケートがもう閉まっているから、俺の褒めたい欲が燻っている。お金は貰ってないです。お金もチョコも貰ってないです。チョコレートは今年も実家から送られてきたものだけでした。2/15に合コンやって2/16に男1女2で反省会やって、それで貰ってない方がすごくね。それはいい。陣取対局の話だ。
 どういうゲームかというと。OHPより上手く説明できる自信は特にないです。見て下さい。えっと、最初に、区切られたマス目に数字の書かれた盤面が表示されて、その上を1ターンずつ交代でプレイヤーを移動させていって、踏んだところが自分の陣地としてその数字が点になる。対CPUしかないのと、あとその最初の盤面のセットアップ(100面単位であるっぽい)が相手のCPUと完全にイーブンではない(この面はCPUだけ1ターンに2回移動できますとかある)せいで、これは想定された解き方のあるパズルゲームなんだよね、本質は。
 しかしねえ、パズルゲームって基本、ルールが決まって問題が表示されたら、原理的には脳内で全部解けるものじゃないですか。ピクロスとかそうで、まあ解答欄を埋めたりに×印を付けたりしながらやると解きやすいってだけで、究極的には脳内だけで解けるし、あとはまあ、例えば問題を手書きでメモ帳に書き写してそこで解いてもいいじゃん、そうする意味はないけど。でもねえ、この陣取対局はそうではなくて。一回だけ表示される説明文にあったような気がするんだけど、この陣取対局、重要なのは試行錯誤するということで。あのねえ、CPU側が適度にバカなんですよ。最善を尽くさない。そりゃそうでしょう、CPUだけ1ターンに2回移動できるっつって、CPUで全部読み切って最善を尽くされたら、勝てるセットアップなんか面白いパズルにはならないですよ。そのバカさも考えに入れてギリギリ勝てるっていう問題設定の妙なんだな。それが「たぶん最初のターンにこっちの端っこにある大きいマスに釣られてこっちに行くはずだから、その隙にこの道を塞ごう」って試してみたらさすがにそこまでCPUがバカじゃないとか、「対人の対局だとしたらここで1マスこっちに動かすのはやや無駄で遅くなるだけのはずの手だけど、試しにやってみたら相手も普通の手を指したときとちょっとだけ違う動きをしてギリ勝てる」とかいう、試行錯誤しないと勝てないっていう面白さになっている。それの何が面白いか。
 あのね、CPU将棋を評すときによく、「CPUは可能な手を全て尽くした1万手を評価して指すけど、人間の達人は筋の良さそうな数手だけを読み切って指す」とか言うじゃないですか、そういう意味では、半端に最善ではないものって、人間、なかなか読み切れないんですよ。バカは何するか分かんない。殆どは指されない手になるから読んでもしょうがないし。それが、色々試してみたらなんか上手くいくっていう、「なんか」の部分をちょっと読めたときの面白さっていうのがねえ、なんかあるんですよ。
 これねえ、今までにある普通のパズルゲーム好きにしてみると「ルールと盤面が決まれば最善手があるはずで、それを考えつくのがパズルだろ、試行錯誤をシステムに入れるなんてパズルじゃない」とは思うんだろうと思うけど、違うんだよねえ。例えばもうちょっと対局の部分を押し出せば、CPUが最善を取らないっていうこともすんなりいくはずなんだよ。あのさあ、対戦格ゲーでCPUがフレーム単位で最善とって見てから昇竜とかされたらゲームにならないじゃん。それを1人用パズルの中にあんま説明なく入れてるから分かりにくいけど、解く系のパズルの中に試行錯誤っていう要素は入りうるんです。あとは、例えばルールの中にランダム要素を入れても、試行錯誤の必要性は分かりやすくなると思うんだ、ぷよぷよやらテトリスのCPU戦とかそうだけど。今回はたまたま上手くいかなかったけどもっかいやろう、となるわけね。でもそれをやらない、1マスの大きさの陣地は必ず1点、盤面見た時点でどのくらいの面積を確保すれば勝てるか計算できるっていう、偶然では勝てない、上手いも下手もない、解く系のパズルであるっていう姿勢は崩さない、その縛りの中で100何面っていうバリエーションを用意するっていうセンスはねえ、実はすごいクールなものだと思うんですよ。
 ああ、だから、既存のパズル好きにはどうとられるか知らないけど、俺はちょっとだけ、ここに新しいパズルコンピュータゲームの可能性的なものが見えている気がしている、という話です。なんかすごい褒めたな。クラニンのプレイ後アンケートが開いていたとしても文字数制限で弾かれるぞ。