心がどんどんささくれてく

 アイモバっていうゲームをまだやっている。アイモバについては前も説明しました。なんだ、GPSで日本地図の行ったことあるとこを塗り潰そうというやつですね。そんで、今回の高知出張でも、お仕事が終わった後に電車に乗ってあちこちに行っている。え、学会って、全国から集まる物理屋仲間と飲みに行ったりして親睦を深めるというのも、お仕事ではないの? いや全然。そんなわけで今日も、大学から高知市街へ向かうみんなとは逆側の電車に乗って、ふらふらと高知県西部エリアへと向かうのです。
 なんかね、高知で電車に乗ってると、色々感覚が違う気がする。まあなんか、Suica系のものが使えないどころか、かなりの範囲が無人駅で、降りるときに運転手に直でお金払ったり、あと車内で車掌さんから手書きの切符を買ったりする。そういうシステムの違いじゃなくて、なんだろうなあ、座れない人がいても、ロングシートを詰めて席を作ろうという感じがない。座れる座れないってことがどうでもよさそうに見える。なんだろうなーって思う。
 高知県西部エリアにギリギリ踏み込む駅、土佐久礼(とさくれ)っていうとこですけど、まあここ、大学の最寄り駅から1時間半、片道1000円すっからね。その電車が1時間に1本ないくらい。俺だってそんな甘い気持ちで遊んでんじゃないんだぞ。まあその1.5h乗る電車、なんか運動部帰りの中高生ばっかりなんだ。まあ日曜の夕方なんかそんなもんでしょう。なんだろうなあ、全員が全員、あの体育の後みたいな汗くささをしている。制汗剤とかはいいんだ……ってくらいのダイレクトなやつね。あと、途中の駅で、乗ってた2両編成を切り離して1両で行くことになるらしいんだ。で、俺が座ってた方の電車を切り離すよ、というのを、その切り離す駅の前の駅くらいで言われて、そうなんだーって思いながら前の車両に移して座るじゃん。周りの人は全然動かないんだ。まあそりゃそうかって思うよね、この電車に乗るような人は通勤なり通学なり、毎日乗ってるような人だから、どこで車両切り離しになるかくらい知ってるだろうし、あの車両に乗ってた人はみんな、その切り離し作業をする駅で降りるんだろうな、とか思って見てたら、いざ車両を切り離すよ、という段になって、その後ろの車両がぞろぞろ中高生が移ってきて、で座れなくて立ってるんだ。なんかルールが違うんだよね……。そしてその中高生らは、俺が降りる無人駅でわーっとみんな降りていく。なんだかもう、車掌さんに運賃を渡していくんだけど、それがわやくちゃになって、前の中学生は小児運賃って言い張ってごまかしたったとか言ってるし、あと、駅のホームから出るには踏切も何もない線路を渡らなくちゃいけない。なんつうか、粗野っつうか、日本っぽくないっつうか、よく分からない世界だった。
 まあ、無人駅について、ケータイ弄ってGPS送信したら、この駅に用なんかもうないわけ。高知へ上る電車はもう1時間以上ない。なんか、カツオの1本釣りで有名なところらしい(昼間、同級生たちの世間話を盗み聞きする限り、なにやら秋鰹のたたきが美味しい季節らしいですよ)んだけど、まあどこに行っていいかも分からないしね。結局1時間そこで待って、電車に乗って1時間半、高知駅まで戻って、コンビニで飯買ってホテルに戻りました。アイモバで行ったことないとこ、あと300エリアくらい残っているからな、あと300回くらいこんな夜を繰り返して、そうしたらカツオを食べよう。