-130829

  • よしゅう
    • なんか週末からドイツに行って、よく分かんないスクールに参加するんですけど、2週間くらい前から続々と、そのスクールの予習としてのリファレンスが発表されてきたので、まあそれをふらふら読んでいます。cmizunaさんはいつもふらふらしているね。
    • higher spinね。普通にやってspinが2を越える場を入れようとすると、普通のゲージ対称性をrespectするためには無限個の場のタワーが必要になるよ、という話。で、普通はゲージ対称性を制限するためにcompensatorという場を入れて、それのEOMがその制限する方程式をon shell条件として課すんだけど。特にそのスクールで喋る人は、そのcompensatorを形式的に積分して、1/ダランベルシアンみたいな項をラグランジアンに入れる、非局所定式化とかいうのをしてる人らしいのね。変なの、と思って。で、先輩のhigher spinの専門家に訊いても「変なの」とか言ってる。まあ、うちの研究所であんまり非局所を異端扱いすると、初代所長に祟られて大変なことになっちゃうからな。「あれ、さっき、cmizunaさんが1階の廊下を歩いてたのに、いつの間にかいなくなったな」「出して、出してー!」「うわあ、cmizunaさんが廊下の鏡の中に閉じ込められてる!」みたいになる。俺が知ってるだけでもう3人くらい攫われた。嘘です。非局所について変なの、と思った辺りから全部嘘です。全然変じゃないです。
    • ランドスケープ。これはリファレンスが非専門家向けの短いの一篇だけだったからな。KKでU(1)内部対称性の話をするのと、blowupでゲージ群出すのって、アナロジーとして適当なのかしら。
    • 現象論。SMの問題点とか。解ける問題から解く、というstringの考え方に慣れていると、まあなぜ解けそうにもないこと、今んとこ検証可能性が分かんないとこまで手を伸ばすのかさっぱり分らない。模型の予言能力とは、と思ったね。
    • 重力の話。非くりこみとか言われてるけど、cutoffを設定してorder by orderで摂動していくこと自体は出来るし、それで量子効果、Einstein-Hilbertとの違いも見えるよ、とかいう話。摂動論って、観測結果が摂動論からズレないと面白くないよね。
    • トポロジーの話。これが一番、俺の専門に近いかなあ。リファレンスに、中原トポロジーとかGSWの15章とか、前に読んだレビューとか引いてるので、まあどのくらい俺の常識が通用するのかしら、というところ。ちなみに俺の常識について言えば、とあるえらい先生がか/る/て/くとラブひな大学を繋いでやった授業の、講義資料を印刷して綴じたものが、俺んちの便所の便座真向かいに貼ってあって、ウンコしながら自然にホモトピーの定義が思い出せる、という仕組みで育まれたものです。自慰には邪魔。

 まあこんな感じで、研究室で論文読んでたら、同室の助教の人に、「乗る飛行機が台風に遭いそうなとき、cmizunaくんだったらどうする?」とか訊かれて。
「2,3日前に韓国に行ってそっから乗るとかですか?」
「いや、そうではなくて」
「あとは、うちわで扇ぐくらいしかないですけど、え、どっか行くんですか?」
「2日に、ヨーロッパへ」
「へー、俺も31日にドイツですよ」
「……それ、cmizunaくんの方がヤバイよ、台風」
「……え?」
うちわって、必要ない時にえらい邪魔ですよね。それで捨てちゃうと、必要なときにすごい困る。