ピエール・ジュバンタン 『ペンギンは何を語り合っているか』

 これはほぼ論文か教科書かってとこだよね。既出論文なんかをきちんと参照しながら、行動と、あと鳴き声について、その統計的な生データと解釈なんかが続く。学術的な正確性を確保するために、その解釈部分は「よくわかんない」で放置されてるところもあって、まあ研究者でもない限り、そんなものはどうしようもない。「へー、n=7とかで統計データになるんだー」とかそんなの。全然関係ないけど、鳴き声のソナグラム(時間と周波数の二次元データ)とかの生データの示し方については、電子書籍なんかにするともっと楽しいんだろうなとかは思った。まあ詳しさという意味では折り紙付きで、なんか理由があって、想像だけでペンギンの正確な描写しなくちゃいけないとかいう人にはこれ。

ペンギンは何を語り合っているか―彼らの行動と進化の研究

ペンギンは何を語り合っているか―彼らの行動と進化の研究