110218-21

  • 計算
    • せんでもよかった
  • ろんぶん
    • ちょっと前のを読み返すなど。新年度のJCとかも多分これ。

 前にイタリア出張に申し込んだって話はしましたな。なんか時差とか機内泊とかあって、指折り数えるたびになんか変わるんですけど、たぶん8泊10日かな。年度を跨ぐくらいの日程であるんです。日本を出るのが3/27かな。JPS? クソ食らえよ。あ、そういやさっき、すげえ量のウンコ出た。びっくりしたね。
 まあその申し込んだときの話にも書きましたけど、他の参加者なんかポスドクとかそんなんばっかで、大概そんな申込み、先方から受理されるとは思ってなかったんですけど。それが、木曜の午後だ、「おいでー」って言われて。そんなの申し込んどいてなんですけど、こっちが驚きですよ。セレクション仕事しろ。
 その最初に先方に申し込んだときの期限が1/25、その後にすぐ「お前は身分が怪しげだから推薦書を出せ」とか言うのが来て。「まあ、期限はないが、早めに出さないことには、こちとら貴公を落とすことに微塵のためらいも感じぬが?」みたいなのがさ。それで急いで一両日くらいで出したら、もうそっから延々と放置され半月間ですよね。で、まあさり気なく触れましたけど、年度を跨ぐので、予算の執行がわりとめんどくさいとかあるんですよ。まあ、その辺をちょっと先に聞いてみたら、秘書さんに旅程表を提出する期限が、当初は今月末くらいまでとか言われてたんで、そんなに心配はしてなかったけど、世話して貰った教員には顔を合わせるたびに「イタリアからなんか来た?」とか聞かれるけど「はあ、なんもです。マイ伝書鳩のステファニーも八甲田山で消息を絶ってるみたいです」とか答えようがないわけで、まあちょっと肩身の狭さを感じてたわけですけど。もう落ちてても別にいいから、結果先に来んねえかな、つうか落ちてるだろ俺。と思ってたのが、その木曜の午後、急にイタリアから、自分の尻たぶをビシンバシン叩きながら「うぇるかむ!」っていうメールが来るんだから、そらびっくりするわな。まあ俺もその貰ったメールをそのままその教員に転送すると、その教員から、ちょっと前に問い合わせたその秘書さんにも転送が行って。転送が行ったら、まあ秘書さんからなんか提出物の指示とかあるかなーって、ちょっと安心して構えてたわけ。まあこれが金曜の朝くらいかな。
 その金曜に俺は大学生協で早速『地球の歩き方 イタリア編』とか買ってきて読んでるわけ。気が早いことこの上ねえな。うるせえよ、こちとら海外も初めてで、しかもツアーとかじゃない上にソロプレイだから、頼れるのは自分の英語力だけで、しかもその英語も現地語じゃねえんだぞ。そらビビって用意周到にしようとするだろ。それをそんな馬鹿にしたように「気が早いねw」とか言われたら俺様ちょっぴり傷ついちまうだろコラ。あ、その前にそう言えば『ガンスリンガーガール』は読み返したな。俺の中でのイタリアの知識ってあの漫画が全てだから、俺内部でのイタリアは南北問題がすげえことになっててテロりまくってて、あとかわいい子が銃を撃ちまくってる国ってことになってるよ。まあそれを正すのに地球の歩き方を読むわけだけど、まあそれが気が滅入るようなことばっか書いてあるわけ。あのさ、びっくりするくらいの頁数を割かれて、スリの手口やらおつりの誤魔化され方みたいなのが載ってんだよ。地球の歩き方、厚さにして2センチ近くありますけど、その中で俺が行くド田舎町なんざぺらっぺらの2ページですよ。それに比べて、イタリアのスリの手口は10ページ近くも延々と実例が載ってるんだぞ。ビビるっつうか、これ、むしろさてはイタリア名物の一つとして体験型アトラクションとして、いっぺんスリにあっといた方がいいんじゃねえかって気になるくらい、まあ大量の日本人がスリにあってるんだよ。ミラマーレ城なんかよりもよっぽどスリなんじゃねえかと。まあ、俺の行くそのトリエステっていう田舎は、わりと治安は良い方らしいんだけど、こうなったら盗まれてもいいくらいの金を別の財布に分けて、ちょっくらコートのポケットに入れとこうかなってくらいだよ。
 それと同時に、その先方の研究所が出してる「来てくれる人へ えんそくのしおり」とかも読むわけだ。そっちを見ると、ビザの話がまず出ている。あのね、イタリアって日本人は90日までビザ無しで滞在できるんだ。だから、そんじょそこらの地球の歩き方には、むしろビザの取り方とかは載ってないんだ。でも、その遠足の栞には「まあ、確かにそういう制度とかあるみたいだけど、取らないで来るのは、まあお勧めはしないよねぇ?」みたいな口調で書いてる。まあ当たり前だけどこの辺全部英語だから、聞こえてくる口調とかは相当に俺の精神状態みたいのが影響してるけどね。でも、どう考えてもとらなくてもいいような気がするけど、こんなの自分一人で考えてもしょうがないじゃんね。かといって相談する相手はいない。週末だから研究所に人がいないとかではなく、普通に。で、だな、いざ要るとなった場合、その遠足の栞には「来る6週間前には手続きをしましょう」とか言ってんだ。うーん、「来てもいいよ」って言われた時点でもう5週間前じゃん? これ、もしかして、間に合わないんじゃないかしら?なんてさ。まあ実際はそれは目安で、日本で普通に手続きすれば2週間で出るらしいってんだけど、それだって俺が必死こいてgoogle様と協力してかき集めた体験談だから、知ったことではないんだよ。更にその他に、イタリアに8日間以上いると、滞在許可証とかいうのも別に要るらしいと。これ、普通の観光の場合は、ホテルが勝手に手続きとかやってくれるらしいんだけど、俺の場合はその研究所に付いてる宿舎か、その近くのホテルだかのどっちかに泊まるんだけど、まあまだそれも決まってないわけで、それがスムーズに行くかどうかもわからない。「宿舎に泊まる場合はやっとくよ」なんて書いてあるけど、ビザもない場合にちゃんとやっといてくれるかどうかも実際微妙っぽいわけ。まあこれはいずれにせよ現地に行かないとどうしようもないんだけどさ。そして、更に遠足の栞の頁をめくると、今度は保険だってさ。あの、海外旅行には保険が必須ですよ、とか最近よく言われてるけど、そういう温度じゃねえから。「法律! 外国人がイタリアにいるときは保険が必須って、法律で決まってっから!」とか書いてあんの。法律とか穏やかじゃねえなと思って。で、証書が英語で要るらしいと。ビザの時はイタリア語の証書も要るらしいんだけど、とにかく、そういうものがちゃんと要るんだぞと。これ、大学の出張なんだから、もう学校ので入ってる、実験とか通学の時とかに効く保険とかじゃ駄目なの? っていうところから始めて、まあどうやら駄目らしくて、これは大学生協辺りで頼んで、英語の証書もさっさか出していただかないといけない、というのもまあ実際には俺が自分で調べたことだよね。
 もうこの辺で相当うんざりなわけ。その、宿舎の申込みに関してもpdfで一回イタリアに書類を送らなくちゃいけないんだけど、まあ一旦手書きで埋めてから「そういやこういう海外のpdf書類って、最近は手書きだとむしろ失礼だった気がする」っつって、フリーのソフトを落としてきてpdfに書き込んで、一旦プリントアウトしてから署名だけ手書きして、スキャンしてみたら、なんかスキャナに挟まってた陰毛が端っこの方に被ってることに、ほんと送る直前に気が付いてやり直すとかしてるんだよ。もう、誰の陰毛だよ。俺の自宅のスキャナで自分の尻穴を見てみようとしてMP500に跨ったのは誰だよ。こう書いたら俺しかいないじゃん。違うよ?
 もうへとへとなんだけど、この辺りで、更に俺が行くトリエステっていう町についても調べてみるわけ。あのさあ、この出張、日曜は休みなんだよ。かといって、電車で2時間のヴェネツィアとかまで行くのはめんどくさいわけで、まあトリエステも観光都市だから、一日分くらいなんかはあるだろうと。で、土産とかなんかあんのかなとか調べてみるけど、まあろくすっぽ情報は集まらないわな。
 これでもう金曜の夜くらいになってるんだけど、ふとPCのメールボックスを見てみたら、秘書さんからメールが来てて、「旅費の申請は来週の月曜締め切りだよ☆」とか言ってんの。「うぉおおい!」と思って。お前、月末迄って言うてたやんか! オフサイドトラップか! しかも、俺への返信としてじゃなくて、メーリスでの院生みんなにたいする告知みたいな形でさ。何そのしれっとしたやつ。しょうがないから学術渡航専門の代理店(財務省の指定した形で旅程表を作るのが得意らしい。そういうのがあること自体、自分で調べて始めて知ったよ……)にメールを出して見積もりを依頼するわけ。
 まあ、これで大体、今できる作業は終わったわけだけど、月曜までは生殺しだよね。見積もりを受け取って秘書さんに提出する、ビザが要るかどうか誰かに確認する、保険はまあちょっと後でもいいけど入って証書を貰う、月曜にやることありすぎなのに、今は特にできることはない、この生殺し感。もう手元の地球の歩き方読んでも、なんだかどんよりしかしないわけ。日曜に行けそうなヴェネツィアの現地オプショナルツアーとか調べてみても、日曜は午前に教会が閉まってるのであんま楽しくなさそうとかさあ。結局ヴェネツィア自体に行かないことにするとか、もうなんにも楽しいことはないんだ。ぶっちゃけイタリアなんか行きたくなくなってるんですよ。そんな週末を過ごしまして。
 そして月曜の昼過ぎかな、見積もりが来たんだよ。えっと、時差を勘違いしてたのとか色々あって、その代理店に直接電話してちょっと条件を変えたりとかしようとしたら、その電話口のオッサンがすげえめんどくさそうな口調なんですよ。まあ、俺もあんまよくわかってないわからんちんで、「いっぺんイタリア入ってから電車でトリエステまで行けないの?」とか言ったりしたんだけどさ。それにしたって。で、結局、なんかトリエステまで行くのに、フランクフルトとミュンヘンで乗り継ぐとか言ってんの。まあしょうがねえんだけどさ。まあとにかく旅程表が出来ました。秘書さんにメールで提出します。月曜が締め日でその月曜に出してるわけです。まあ出すに至っても、同時に確認を取るべき俺の指導教官が誰なのか問題(世話になってて、秘書さんに問い合わせとかしてくれてる教員は、名義的には俺の指導教員ではない)とかあって、まあわりと面倒なことはあって、また下腹部が痛くなるんだけど。で、出しても、一向に秘書さんからは受理メールとか一切来ないの。受け取られてるかどうかもわかんないわけ。締め日にそれはちょっと困るじゃんね。困り果てながら研究室のトイレに行ったら、まあびっくりすることに、その世話になってる方の教員に偶然会って。こういう時に必要な人に偶然会うとかいう辺り、ここ数年以来久々に最近の俺は調子いいなって思う所以ですけど。去年までの俺だったら絶対会ってない。で最終的には誰かに怒られる羽目になってるはず。まあそれで、もうすぐ出る自分らの論文の話とかに加えて、そのビザが要るのか問題も「要らないと思うけど」「ですよねー」で解決したり、あとその秘書さんのメールも、「研究所のwebページの『所内専用ページ』ってところにある海外渡航説明書ってのを記入して提出しないと駄目だよ」とか教えて貰ってんの。え、駄目って何、その駄目ってのは締め日に出したメールでもその説明書の書式がないと知らんぷりなくらい駄目なわけ? とか思いながらも、まあなんだかんだで、これで俺の懸念は全部消えちゃったわけ。しょうがないからその説明書やらなんやら書いて出したら、今度は返信来ましたよ。「いま、JPSの方の処理が忙しいから、もうちょっと待ってね」だって。えぇ……? 自分で月曜が締め日って言ったのに……?
 あのね、こうやって、一通り落ち着いてから順番にビザやら滞在許可証やら保険やらトリエステ情報やら旅程表、って分けて書いてるからわかりやすいけど、実際は金曜の時点で問題として全部いっぺんに俺の元に降り注いでんだぞ。週末だし他の人に相談も出来ないし海外初めてだし俺英語苦手だし、それで締切が、予算に関しては明けての月曜、ビザが要るならちょいとタイムスリップ技術の開発が急がれる、みたいな迫られかたしてんだ、そんなの俺だってお腹痛くなっちゃうし、そらすげえ量のウンコも出るよ。もー、苦労したんだから、心して味わえ俺のウンコ!