アル ライズ, ジャック トラウト『売れるもマーケ 当たるもマーケ』

マーケティングの本。ロジックを出来るだけ単純にして、経験則的に羅列している。15年前の本で元もアメリカだから出てくる例がいまいち馴染みも薄いんだけど、軽めの語り口なのにどこか裏に哲学を秘めているような説得力を持つ。一購買者的な視点から読んでいて納得するところもあるし、実際問題俺には関係ねえな的なところもある。諸行無常をサバイブする、というところに著者の力点があるような気がするけど、そこは経営者向けというか。そういう意味で邦題はちょっと俺の印象と違う。
個人的に馴染みの深いブランディングというとエロゲ業界で、そのあたりのそれこそ諸行無常を思い返して自分なりの実例を見つけるのとかは面白い。なんでホワルバはあんなシステムで出したん? とか、アトリエかぐやが瀬里奈出した時はもう駄目だと思ったけどねとか、戯画の丸戸は1年後にどうせ廉価版が出んだろ的な雰囲気をアニメ化で強引に払拭したなとか。この辺は商品の部分とクリエイターのやりたいことの部分の兼ね合いがあるから一概には言えないけど。

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則