[がんばろう] 「情けない話ー略してー?」 「なさばなーパート7238−!」 あのすいません、俺の人生サイコロ、全部なさばなーなんですけど。


うちの近くにはスーパーがあって。

どのくらい近いかというと、そうね、うちのベランダからモモンガじゃんぷ!をすれば多分そのスーパー上に着地できそうなくらい。んなことしたら木っ端ミトコンドリアだけどね。地上うん十mから飛んで海面にぶつかると硬さがコンクリートと同じ感じになってぐちゃぐちゃっていうけど、これは普通にコンクリートだしね。

で、そこでは飲料水を無料で汲めるようになってるんです。タダとアンケート女ほど怖いものは無いっていいますが。えっと、日本橋でメイド服着てアンケートしてる女に引っかかると(オタクっぽい人ほど話しかけられやすいらしいよ)いつの間にかラッセルの素敵な絵が(エロゲーの複製原画の場合もあるよ)君の元へやってくると。ジグソーパズルで十分だよラッセルは。まあそれくらい恐ろしいですけどまあ飲むしね、水。パソコンとか机の横に常備してぐいぐい飲んでは頻尿っぷりをアピールすんのです。ほらあれ、俺ってば尿道管が短いから我慢がきかないんだよね。


そいでさっきまた、ふらふらお使いに行ってその水を汲んでくるよう言われて、まあ家族フェチでお馴染みのボクですから、二つ返事で(「致し方あるまい致し方あるまい」「致し方あるまいは1回でいい!」)応えて出かけてきました。


んで、その水を汲む機械ってのはその店のわりと入口付近にあんので、買い物より先に汲んでしまおう重いけど、と思って機械にそのスーパーのカード(これを差し込むと水を出せます)を差し込んでみたんですけどこれが入っていかない。あはははっ全然吸ってくれないやそういやカードは吸うって動詞でいいのかな吸うだとアレだよね格ゲーの投げみたいだよねあははは…どうしよ…買い物してから考えよ…なんて感じで買い物かごと気を取り直して買い物を始めました。考えて解決することなんかなんにもないのにね。


頼まれてた苺とか持ってレジに並ぼうとしたんですけど、なんか空いてた端のレジではパートのおばさん2人が愚にもつかねえ話をしてて、うーんこれは並んでもいいのかしらん邪魔しちゃ悪いしなあ、ほら客だからって威張っちゃいけないよお互いのリスペクトが平和を生むよ卑屈になんかなってないよ、って思いながら、その隣のパート実習生の女の子の、その時点で他の人のレジを通してるところに並んだんですけど、


なんか俺が並んだ瞬間にその実習生が一瞬停止したんだよね。完全に空気が「おいてめえ空いてるところに並べよこっち来んなよ」なわけ。釣銭とかもお互い手が触れないように渡されたりするわけ。それは並びとかじゃなく俺が気持ち悪いだけなんだけど。もうこっちとしては、なんなら水じゃなくて練炭も無料で配布してくれればいいのにってとこまできてるんですよ。


それでもどうにかレジを潜り抜け、ちょっと俺も色々頭がいっぱいいっぱいおっぱいがいっぱいだったらいいのになあってちょっと朦朧というか耄碌してきてるんですけど、ギーミーアチャーンス最後に賭けてみたいんだーってことでもっかいカードを差し込もうとするんですけど全然入っていかない。


はてどうするか。そう俺様ったら理学部生じゃんか。こうなったとき理系ならどうするか。そう既知の例から類推する。これまでの経験で機械がカードを吸い込まなかった経験といえば、

  • 地下鉄の改札にテレカを突っ込んじゃった件(駅員さんがきて機械の中を開けて「これテレホンカードだから」って言われた)と、
  • コンビニATMにキャッシュカード突っ込んだつもりが気付かないまま生協のクレカ突っ込んでたらしくいきなり「キャッシング」って出て、うわあ「パチ屋→金貸し→保険屋」という樹海へのbrilliant roadを一足飛ばしで来てしまった! 窓を塞ぎ炭を焚いて飛び立つの明日へのbrilliant road〜ってアニソンの替え歌作って勝手に満足するのはやめた方がいいよ、って件くらいです。

だからといって入れるカードは間違ってない。はてどうするか。


そういや(ぴぴーん)最近の俺ってば文学少女じゃん窓際の席で眼鏡に三つ編みで趣味はパントマイムなアイツじゃん。そうかこれは結構文学的な状況じゃね? 俗に言う恋の予感じゃね? そういや昨日サガン読んだし! ここでさっきの実習生の子に話しかければなんか発動すんじゃね? うっひょー! そういうわけで断腸の思い(関係ないけど夕飯時に妹に、遠藤周作の『海と毒薬』の粗筋を説明したら叱られたよ)で俺が次に発した言葉は。
「あー母さん? あのさあ、機械がカード吸わないんだよね。いや、なんか物理的に入んない。向きも表裏と4通り試しましたけど。じゃあ苺買ったからもう帰りますよ。うん」
携帯電話って便利だね。