まっくら部屋は不思議なところ。

皆さんももちろん経験があるんだと思いますが、調子の悪い時って他人が10m以内にいるだけで心臓がバクバクいうじゃないですか。この誰からともない悪意に胸が締め付けられる感じというのは、ここを読んでいる方なら(世界中で2人くらいですね。ボクとあなただけです。)毎度おなじみでございって感じだと思うんですけど、ボクのところにも昨日の夜に急にそれが来ましてね。あーの、図書館行ってたんですよ。ご飯食べたあと、19時くらいに。んで席見つけて座って量子力学やってたらまあ急にその感触が来てですね。最初のうちは「あははーちょっと久しぶりですねーうふふーそーですよー死ぬべきはボクなんですよねー言われなくてもわかってるから心臓を責めるのはやめてくださいよー」なんてごまかしごまかし生きてたんですけどね、21時過ぎに、もー駄目だと。心の臓がやぶけちゃうと。そういうわけで、近くのスーパーでビールとつまみ買って家に帰ってきたんです。

んーでまあ、夏なら哲学の道沿いに座って一人で缶ビールを空けるんですが、寒いので部屋で飲もうと。あのねえ、北海道育ちだって普通に寒いよ馬鹿。と誰にとも無しに呟きながら部屋に帰って電気を点けようとするんですが、これが点かないんですね。あーの、紐で引くタイプの丸い蛍光灯なんですけど、なんか紐が妙に中で引っかかっているような感じで、バネみたいに戻ってくるいつもの状態ではない。ちょっと中で何かがずれてるだけだったら、強引に何回か点けたり消したりしたら戻るかな、なんて思ったのが間違いでしたね。というかこの時点で、こんなに胸が痛むんだからよっぽどハイテンションで虫が知らせてるんだ、お前のやることなすこと全部裏目に入るかんな、っていうことに気がつくべきだったんですよ。んで強めに紐を引いたらなんかオレンジ色の豆電球あるじゃないですか、アレだけが点いたり消えたりする。なんだよと思って更に紐を引いたら、うーん、ちょっとだけ取り返しのつかなさそうな何かが折れた音がして、紐がとれました。俺、酒を飲んでふて寝。豆電球、点いたまま。

んでまあ、その豆電球でオレンジ色に染まった部屋で一夜を過ごし(「こわいから部屋の電気点けたままで寝ていい?」「ははは、cmizunaたら怖がりだなあ」)、さあ金曜日の朝、いい加減自分の裏目っぷりに気がついたボクは「今日はどんな日記のネタが出来るかな? 今日ばっかりはどんな凹む出来事があっても大丈夫! 何故なら部屋で首を吊るための紐が取れちゃったから! あはははは!」なーんて言いながら、今週一番の早起きをして、1限に5分ほど遅れそうな時間で学校に行きました。さてcmizunaさんどうなることやら。顔と名前しか知らない同級生にいつもみたいに睨まれるのかな? また自分の周りの席だけ妙に空いてたりするのかな? なんてドキドキゾクゾクしながら教室に着きました。そういや休講でした。2限も休講です。えー、松尾芭蕉の俳句もびっくりなくらいの余韻を残して今週の授業終了。心に染み入る一般人の笑い声。あれはね別にcmizunaさんを笑ってるわけじゃないんだよ嘘だ嘘だ嘘だ!

6号館の前で、食べ損ねた朝食の代わりににごにごの『おはよう!! 朝ご飯』を聞きながらこの突然出来た空き時間の使い道を考えるに、妥当なところで図書館か自宅の二択だなと。んでまあ、図書館に行くとなると今出川通りを1回越えるんですけど、今日の俺のここまでの流れからしてそこで死ぬでしょう。いつもあそこの横断歩道は戦国時代の合戦みたいに、北部側と本部側から自転車の騎馬隊が「やあやあ我こそが馬糞丸籐吉でござる!」なんて名乗りを挙げながら先陣を争ってますから、恐らくそこで圧死すんだろと。それはやだなと思って家に帰ることにしました。自宅なら最悪でも、帰ったら部屋で密室殺人が起きてるぐらいで済むだろうと。まあそれか、遂にうちのゴミ箱が妊娠して俺に認知を迫ってくるとか。それなら安いもんじゃないか。

部屋に帰ったらとりあえず部屋の掃除ですよね。大家を入れるにしろ電気屋を入れるにしろ、恐らく床にエロゲが落ちてる状況は望ましくはないんじゃないかと思うし。無心で声優グッズを洋書で隠し、どうにか人が入ってもセーフじゃねえの、軽蔑はされるだろうけど、っていう状況まで落ち着かせてから天井を見上げると、やっぱり豆電球がついたまんまの紐なし蛍光灯がボクを見つめてる。あはは、このブログのタイトルみたいだ。次にやることといえば、現状確認ですよね。具体的にどんな状況になってるのか。というか、消耗財の故障だったら俺の負担だしそれ以外なら大家さん負担だから、というところなんですけど。そういうわけでドライバー片手に踏み台に登ってから気が付いた。家に帰ってから何ら凹むことが起きてない。ということはここらで一発デカいのがくるな。なにかないか。豆電球が昨夜から点いたままだ。アレに触ったら火傷する。なるほどこれか。死なないけれどとても痛いという辺りいかにもだ。俺の普段の凹むパターンぴったり一致する。しかも紐がないから容易に消せないというところがいやらしい。危ない危ない。普段使ってないけど壁スイッチで消せないかなと思って捜してみたけど、壁にスイッチはない。というかそもそも通電してる状態で電灯まわり触ったらちょっと笑えないことになるしね、俺フランクリンバッヂ持ってないし。結局ブレーカーを落としてからカバーを外してみました。もうそのカバーの内側で羽虫がびっしり死んでたりとかでは凹みませんよ。そうして調べてみるとどうやらスイッチの部品、紐がひっかかる部分が折れてるんですねえ。まあ大体予想通りというところですか。

結局大家さんに電話したらちょうど電気屋を呼ぶ用事があったとかで、夕方ごろに電気屋が来て、電灯全体を交換ということになりましたとさ。大家さんに尋ねられてうっかり「今日これからと土日はずっと家にいます」なんて図らずともひきこもりをアピールしては「日曜に電気屋さんは来ませんよ、お休みですから(笑)」と諌められたり、うっかりそう答えたもんだから図書館に勉強しに行くこともできず、暗い中で電気スタンドを頼りに今からエロゲをしようと思います。こんな一人キャンドルナイトをみなさん応援してください。