大学の博物館に行ってきたんだよ。

月曜の時点で「明日から頑張ろう、いや明日は歯医者があるから明後日から頑張ろう」なんてことを書いてた自分ですが、なんとうっかり歯医者は水曜日、今日でしてね。もうこりゃ幸いサボる口実が出来たわいと諸手を挙げて大はしゃぎ、今日も一日ぐうたらしてましたとさ、とはいかないのですよ。さすがに8月入って一週間も部屋に閉じこもってやれリトバスだのやれアニメだのと腐ってもいられないのです。というわけで歯医者が終わったらそのまま大学の図書館に入城せしめんと、鞄の中に『場の古典論』やら『集合位相入門』やらを詰め込んで歯医者に行きましたとさ。そしたらこの鞄が重いのなんのって。もう何ーズバンドだよって感じ。ダンベルと同じ効果があるんだ!じゃねえよと。つか下手な持ち方したらこの鞄、物理的に壊れんぞと。そんな感じでへいこらへいこら歯医者を済ませ、いざ大学の図書館へ。

こんなこと言ってますがcmizunaさん心中穏やかではございませんで、こう見えてもかなり焦ってかなり気合入ってますから。当然図書館に入ったら22時までコースだな、おおっとそうなったら飲食物が必要だ! 今日はちょっとだけリッチ臭漂わせて街のホットステーションでパンを買っちゃうぞと。そんな感じで大学の手前のコンビニでウーロン茶1リットルと何故か餡子トーストを買って鞄の中にしまい込みまして、さあ一路図書館へ。そんなかなりのハイテンションで自転車漕いでいると、俺の前の自転車に乗ってる人、なんか見たことあんなと。アレだ、電磁気の演習で見たことある1個上の人だ。へへっ1個上だろうと関係ねえ俺と同じ惑星に生まれ俺と同じ学問を専攻していることを(30年後くらいに)後悔させてやるわ! と意気込みながらその人を追い越して、図書館の脇へ。そこで自転車を置きながら図書館の中を見てみると、結構空いてる机が多い。ふふんテストが終わるとこんなもんか、向学心を失った大学生に生きる価値は無いな!と心の中で高らかに叫んだのも束の間、よく見ると図書館の電気も消えている。ああそうだよまた図書館休館日だよ。なんか前の休館日の日も騙された記憶があるしな、たしか金曜だったろ。休館日が6日から8日になったのもちゃんと前に確認したのにな。なんだよ俺は。そうして鞄の中でバコテンに潰されてはみ出る餡子。なんだよ。

それでかなりがっかりしながら自転車に乗っていると、学内で立て看板を立てている輩がいる。見たところオープンキャンバスの案内看板だそうな。うわあ明日図書館に来たら今度は高校生の妨害デンパかよおよよおよよといと悲しくなりながら、その立て看板を見直すと、博物館はこちら、みたいなことが書いてある。そうだ博物館だ。俺の心の拠り所はそこにある。

俺はわりと大学の博物館に行くのがわりと好きでしてね。何故ならば無料で空調が効いててそして階段に目隠しが無いから。最後のは本当だけど俺の意図するところでは決してない。修学旅行で女子高生が大量に来てうっはうはだぜなんてことになったことは一度も無い。まあそんなこんなで多いのか少ないのかは知らんが、俺は特別展が変わるたびごとくらいに来ています。主な動機は図書館が休館日だったから、図書館が人で一杯だったから、なんてことが多いですが。前の特別展は大学が持ってる宝物なんかの展示でしたね。なんかの古刀が一番の目玉で、よっしゃそれを岩から抜いたら俺がヒロインのエロゲが10万本売れるわ、と息巻いて行ったら、かなりボロボロの剣状の何か、みたいなのが展示されててがっかりでしたね。というかメインとして見せたいのはむしろそれらの保存方法として何をやってるか、みたいなのらしくてまあ逆にそれはそれで興味深かったんですが。

んで今回の特別展は生物の多様性だったかな、そんなのがメインです。個人的には生物は高校1年の段階で早々と見切りをつけ、年数で言えば理学部なのに世界史よりも疎い存在なのですよ。それでもまあ、最近読んでる本が分子生物学の話題だったりなのでちょっと覗いてみようかなと。そんな気持ちで特別展のある二階へ昇っていきました。

その二階への階段を昇りきった先にまず展示されていたのが、多様性とはどんなもんかいな、という感じで熱帯の昆虫の標本がびっしりと並んでいました。めちゃめちゃ沢山あんの。この中に1つは自分とよく似た顔がありますよっていうくらい。んでボクの顔に似た奴は糞虫のところにあったので皆さん見に行ってみてくださいね。

その展示を抜けた後はいくつかのパートに分かれてるんですが、なんつーのかな、どれも何かやたら昆虫が多いわけ。受粉の媒体者とか擬態とか食物連鎖とか。んー、で、俺ってば昆虫が苦手じゃんか。ああ特にチョウとトンボとコマユバチ。前2つは予想だにしない軌道で飛んできた挙句に手で振り払うと取り返しのつかない壊れ方をするから。更に言えばトンボは昔、同級生が羽をもいで眼を落とし、足を全部抜いて尾から神経(って言ってた)を抜いて尾自体も切り離して要は胸の部分だけになっても生きて這いずり回ってるトンボを見せつけて以来俺の天敵の1つになってはいるんですが。コマユバチは純粋に寄生が気持ち悪い。イモムシに卵植えつけて、その蜂の幼虫がイモムシの中身を食い荒らしてから出てくるんだぜ。そのイモムシったら途中から神経系をやられて挙動がおかしくなっていくんだぜ。そんなの耐えられないじゃん常考。それがこの特別展、まあ昆虫の標本がやたら出てくるわ、コマユバチに至っては、コマユバチを呼び寄せて害虫の駆除をさせる農薬と、さらにその蜂に餌を与えて活性化させる薬を作りました!とか言ってるわけ。冗談じゃねえよそんな非人道的農薬。何が「ハチクール」「ハチゲンキ」だよ。

そんなんばっかでもうcmizunaさんたらへろへろ、唯一まともな神経で見られたのは、樹上の調査に使う道具とかが展示されてるとこだけですね。なんかね、普通のロープみたいなのが壁にぶら下がってて、隣にある説明の板に「特別な道具を使わなくても体力があれば数十メートルの樹上に登って調査することが出来ます」とか書いてあんの。それはロープを展示するんじゃなくてそのマッチョ調査員を吊り下げとけよ。凄いのはそっちだろ。数十メートルて。こちとら自宅の本棚の前で脚立乗るだけでびくびくしてんのに。あと同じところにスリングショットっていうパチンコみたいなのもありました。パチンコで重りのついたロープ見たいのを飛ばして樹にひっかけるらしいけど、こちとらスリングショットと言ったらマザー2しか思いつかんわ。イメージはもう、数十メートルの樹上でPKファイアPKファイア叫んでるマッチョさんですよね。是非次のスマブラにご登場願いたい。

ま、入った時間が時間ですけど、結局閉館間近まで遊んでたのは確かですな。んでいい感じに物理をやる気なくして気付いたらこんな時間。なんだかな。しかもこの特別展12月頭までやってるらしいんだよ。俺がそれまでに何回図書館の休館日に騙されると思ってるんだばかばか!