ダーウィン 『種の起源』
言わずと知れた進化論というか自然選択の祖。種が神の作ったままに固定されていると考えられていた時代に、それが変わりうると言ったワンアイディアだけでも充分すごいのに、ちゃんと考えられる反論に対して弁解を行っているあたり、まあ丁寧だなあというか、自分で信じ切れているかどうかという苦悩が見えているのかも知れない。その分厚い本を書いて(何回も改稿して)行う論の立て方、みたいのの熱量は、未だに原著に立ち返る価値の一つではあるかな。獲得形質の話とか半端に知識がある状態で読むと、今の常識とのギャップで逆に混乱するけど。この辺は逆に、今の知識とそれに基づくスケール感(特に大陸移動も含めた地質学的なとこ)がないのにぼんやりと正しいことを言っている辺り感心する。しかしこの本に普通に「遺伝」って言葉が使われてるけど、この本がある前の遺伝って、どんな意味だったんだろうな。
- 作者: チャールズダーウィン,八杉龍一
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