江國香織 『号泣する準備はできていた』

 そこそこ金だったり地位だったりがある妙齢の女が、不倫してみたり男と別れてみたり、という話の続く1冊。どれも、思い切れずにとれなかった、ありえたかもしれない可能性の先にある自由という孤独、にちょっとだけ思いを馳せるような話ばっかりで、まあそこにどの程度都合のいい状況を乗っけるかというのがエンターテインメントなんだろうけど。まあ村上春樹の35歳問題と同じなんだろうが。

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

号泣する準備はできていた (新潮文庫)