米原万里 『旅行者の朝食』

 食べ物に関する短いエッセイを集めた1冊。食というのは文化とかアイデンティティにほんとに根強く結びついているもので、オリジンが2つあるぶんそこのギャップを上手く使えて、更に雑学的な知識を混ぜるとエッセイの重さとしてちょうどよい面白さになっている。これ以上軽くして現代批判をさせると途端に面白くなくなるからなあ、この著者……。

旅行者の朝食 (文春文庫)

旅行者の朝食 (文春文庫)